NEWS&BLOG

Designer Interview【Tu es mon Tresor】

WOMENS |

こんにちは、久しぶりの古田です。
MAIDENS SHOP WOMENをオープンするにあたって、MUSEとして掲げているGeorgia O’Keeffe。
自立した革新的な女性という繋がりから、シーズンで新しく取り扱うブランドを中心に、デザイナーのご紹介をさせていただきます。
今回はこの春取り扱い開始した「Tu es mon Tresor/トゥ エ モン トレゾア」をご紹介いたします。

“Tu es mon Tresor”は2010年にスタートしたブランド。デザイナーは佐原愛美さん。元々はファッションブランドからスタートし、2020年にデニムブランドとしてリスタートしている。ブランド名の意味は、フランス語で「あなたは私の宝物」。女性のコンプレックスが出やすく苦手意識のある方も多いデニムに特化し、数ミリ単位で調整して美しいラインが出るよう配慮されているこのブランド。デザイナー佐原さんのこだわりや考えと、今回参加させていただいた八ヶ岳でのインスタレーション・ライブについてお聞きしました。

デザイナーの佐原愛美さん

  • 経歴について教えてください

セレクトショップの販売員などを経て、2009年に表参道に自身のセレクトショップをオープンしました。10年に「トゥ エ モン トレゾア」をスタートし、パールやビジュー、リボンなどを装飾したデニムが人気を集め、13年秋冬からロンドンのブラウンズでエクスクルーシブ販売を開始、その後はパリでコレクションを発表し、17年春夏よりRTWコレクションを展開します。20年9月にデニムブランドとしてグローバルでリローンチ。国内では21年から展開をスタートしました。

  • ご自身のブランドを立ち上げたきっかけはなんですか?

子供の頃からファッション雑誌を見たり、お洒落したりすることが癒しや心の拠り所になっていました。ファッションの世界で働きたいと思ったのは、女性の居場所があり、女性にとって安全な世界だと感じたから。その時の想いが、セーフプレイスを作りたいという今のブランドの考え方に繋がっています。

  • デザインを考える上で心掛けていること、myルールなどはありますか?

デニム自体がすでに完成されたデザインではあるけれど、それを女性の視点で一から見直すようにしています。現代のライフスタイルと調和し、女性が心地よいと感じられるパターンやファブリック、ディテールとは何か。また、デザインが一時的な流行を追っていないか、時代が変わっても履き続けることができるか。そんなことを考えています。

  • インスピレーションを受ける女性はいらっしゃいますか?

読書が好きなので、本からインスピレーションを受けることが多いです。ジョーン・ディディオン、リディア・デイヴィスなど。

ジョーン・ディディオン

リディア・デイヴィス

  • 今後力を入れていきたい事・チャレンジしたい事はありますか?

昨夏に熱海で開催したサマー・レジデンシー・ショップ「1977-(イチ・キュー・ナナ・ナナ)」 のような、ファッションを暮らしの一部として表現するプロジェクトに更に注力していきたいです。写真家や音楽家など、時代性を共有するアーティストとのコラボレーションも続けていきたいです。

  • 人生において最も大切にしたい事はなんですか?

素敵な活動をしている人と共に表現活動に取り組むこと、また、自分たちの表現に共感してくれる人を大切にしたいと思ってます。作品を発表すること、またそれを伝え、分かち合おうとすることからも、感性を通しての繋がりを感じます。

吉村順三邸宅のインスタレーション、八ヶ岳の音楽堂でのライブパフォーマンスについてお聞きします。

  • 建築家・吉村順三さんの邸宅でのイベントやインスタレーションをよく開催されていますが、きっかけはなんでしょうか?

知人から吉村順三さんが設計された邸宅の改装について相談されたのが始まりです。素晴らしいデザインに感銘を受け、自分だけに留めておくのではなく、他の人にも共有したいと思いました。

  • ファッションのみならず、建築、家具、写真なども融合した表現方法になったのはなぜでしょうか?

これまでも、女性写真家とのコラボレーションにより、彼女達の創造性によって服が空間的な広がりを持って写真の中に現れることに度々驚かされてきました。このような経験から、私達が制作しているジーンズという日々の暮らしの装いを、もっと広い認識で捉えてみたいと考えました。服を単一の要素としてではなく、暮らしの空間に存在する色、形、素材、光、身体、時間、感情……、それらを一体のものとして思い浮かべながら、美しい暮らしの風景の一部として服を想像しようと試みています。

「トゥ エ モン トレゾア」の新作であるホワイトのデニムベストとジーンズ。アーティストの角田純が音楽を表現した曲線や記号などが描かれている。

  • 吉村順三さんの建築の見どころとは?

吉村順三さんは多くを語らない方だったそうですが、実際に建築を訪れると、言葉を必要としない心地よさがあります。窓からの眺め、光の差し込みなど、周囲の環境との調和を念頭に置き、そこで時間を過ごす人の視点に立って、丁寧に設計されたことが感じられます。高価な素材をこれみよがしに使うことなどなく、機能と経済性に即していながら、明快かつ丁寧なデザインによって本質的な美しさに辿りついているのが素晴らしいと思います。

  • 佐原さんが考える八ヶ岳音楽堂の魅力とは?

自然と調和したデザインであることが魅了だと思います。特徴的な二つの三角屋根は、八ヶ岳の山々を彷彿とさせます。今回のイベントでは、演出の都合上、ホール外周の戸を閉じていましたが、通常は、戸を全て開けることで、ホール内からも外の自然を眺めることが出来ます。ルシンダ・チュアとコラボレートしたライブパフォーマンスでは、スポットライトは最小限に抑え、自然光が強く意識されるようにしました。夕暮れ時、トップライトから注ぎ込む、ゆっくりと落ちていく陽の光の中で、アーティスト、音楽、環境、観客、ファッション全てが一体化するように感じました。自分の中にその余韻がいつまでも残っているのは、音楽と環境の相互作用によるものだと思います。

八ヶ岳音楽堂にて日本初の公演をしたルシンダ・チュア。優しい光の中で、「トゥ エ モン トレゾア」の新作を着用しライブパフォーマンスを披露した。

いかがでしたでしょうか。今回の八ヶ岳には私と太田で参加させていただいたのですが、とても素晴らしいものでした。自分のまだ見たことのない美しいものに触れ、知るのは何歳になっても胸が高鳴るもの。ブランドはもちろん、佐原さんの考えや想いをダイレクトに感じることのできる機会でした。
今後も洋服の分野にとどまることなく、共感できる分野や人とのコラボレーションをされる佐原さんの表現が楽しみで仕方がないです。そんな素敵なプロダクトを、MAIDENS SHOP WOMENのフィルター通してお客様に伝えていきたいと思います。

長くなったので、商品の紹介はまた近日中に!

古田

MAIDENS SHOP WOMEN

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2-20-9
TEL  03-5772-5088
MAIL  women@maiden.jp
WEB  http://shopwomen.maiden.jp/
INSTAGRAM  maidensshop_women

-CONTACT-

☎:03-5772-5088

✉:women@maiden.jp


-SISTER STORE BLOG-

MAIDENS well-made by MAIDENS SHOP USONIAN GOODS STORE

2023/05/25

LABELES