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Designer Interview【Nomàt】

WOMENS |

こんにちは、古田です。引き続き、Crafts women(クラフツ・ウィメン)と題して、女性の作り手にフォーカスし、デザイナーさんへのインタビューを通して、お客様によりブランドを知っていただき、こんな女性もいるんだという多様性を共有していけたらと思います。

今回は、当店でもファンが続々と増えているNomàtのご紹介させていただきます。

1. あなたの経歴について教えてください。
Could you please tell us about your background?

栃木県足利市生まれ。テーラーの祖母や縫製職人の技術、洋服を身近に育つ。 10代で生地の買い付けに同行しネパールとタイ、インドを訪問、言語ではなく布を通じて会話ができる 「服作り」に興味を持ち自身の道として志す。 ファッションを多角的に捉えるため美大で造形を学び、「ヨウジヤマモト」でパタンナーを経験した後、コンテストにて受賞。 副賞として、1年間イタリア・ミラノで活動。その後「FACTORY」へ入社。 2017年より活動の拠点をパリへ。2019年より新ブランド「Nomat」を設立。

2. 自分のブランドを始めたきっかけは何ですか?
What made you start your own brand?

新たなインスピレーションや出会いを求めて各国を巡りながら、 街や伝統、人々の生き方に刺激を受け、今までの環境とは違った視点から服作りに挑戦するため、 製作活動拠点をパリへ移動しました。

その後、海外のアーティストさんとの交流がブランド設立のきっかけとなり、 写真や映像、音楽など様々なアーティストと共に、ファッションの枠にとらわれず、 アーティスティックな世界観をより広く自由に表現したいと考え、「Nomat」を設立しました。

3. デザインを考えるときに心に留めていることは何ですか?
What is something that you keep in your mind when thinking about design?

毎シーズン新しい素材を求めて国内外を巡り、自分たちの手で素材を触って確かめたうえで、素材選びをしています。 素材選びは、デザインやパターンを作っていく上で、最も重要だと考えます。

「独自性」を常に心掛けており、絵画を描いたり、自ら染色の実験をしながら、ストーリー、オリジナル性のあるテキスタイルを作っています。 同時に、各国を巡る中で生まれる人々との出会いや現地で感じたインスピレーションから、デザインの着想を得ています。

4.インスピレーションの源となっている女性は誰ですか?
Who are some of the women for whom you are inspired?

ドイツのコンテンポラリー・ダンサーのピナ・バウシュ。
彼女のダンスの映像を観たのがきっかけで、 ファッションの道に進んだといっても過言ではありません。当時見た彼女の作品を今でも鮮明に覚えています。 ハンサムな中に女性らしさがあり、さりげない色気と愛嬌がある彼女から得るインスピレーションは多大です。

5.最近力を入れていること、今後チャレンジしたいことはありますか?
Are there any things you are focusing on recently or would like to challenge in the future?

今後、国際コンクールにも積極的にチャレンジしていきたいと考えています。 またインスタレーション、ショーなどといった表現の幅も広げていき、 Nomatの服をより多くの方に楽しんでもらえるきっかけを今後、増やしていきたいです。 そのためには、より豊かな服づくりができるよう、さらに精進していきます。

6.人生において最も大切にしたい事は何ですか?
What do you think are the most important aspects of life?

「待つということ。」

この言葉は、以前、デッサンをしていた際に恩師に言われたひと言です。

「野村、じっと待て。いつかその時が来る。1時間あったら、40分よく観察しろ。そして20分で描きなさい。」

当時は、待つということの意味がよく分かりませんでした。そのころの私は、デッサンをする際に、あまりモデルを観察せずに、 すぐに鉛筆を走らせていました。描いては消してを繰り返し、最終的には、時間も無くなっていき、思い描いたものが描けない。 時間が無くなることへの恐怖心から、何が大切かということを見失っていました。

あれから20年近く経ち、やっと恩師の言葉が少しずつ分かってきた気がします。 これは、人生に於いても同じこと。焦らず、じっくりとちゃんと地に足をつけて、考えて生きる。 失敗もあるかもしれないけど、いつか走れる時が来る。 「待つということ。」この言葉は、人生に於いて最も大切にしている事です。

いかがでしたでしょうか。フランスを拠点にし、デザインや発信をファッションの本場でしながら、日本というルーツも大切にされている野村さん。毎シーズン伝統技法の面白い染めだったり、発見のあるコレクションを提案されています。ご家族がテーラーであるというところがベースにあり審美眼が培われていたのですね。そこに甘んじず、様々な経験を通して「独自性」を磨かれている彼女のコレクション。今季もとても素敵なラインナップです。気合を入れてたくさんオーダーしておりますので、今回は一部をご紹介させてください。

Horseshoes slit shirts / ¥36,300 (tax-in)

High waist pants / ¥50,600 (tax-in)

Cache coeur vest / ¥37,400 (tax-in)

Shirring Skirt / ¥42,900 (tax-in)

今回はNomatではブランドロゴのデザイン制作やart directionを担当されている、ブックアーティストの太田泰友(おおた/やすとも)さんの”芥川龍之介の「馬の脚」を題材にした作品”とのコラボレーションをベースに、シックだけれど「馬の脚」の主人公のように突然走り出しそうな軽やかさがある、と思う。ブランドの得意とするペルーコットンと、リネン素材を主に使用された素敵なコレクション。ぜひその他の商品もご紹介させてくださいね。

オンラインへの掲載がまだなのですが、通信販売も承っておりますのでお気軽にお問い合わせ下さいませ^^

古田

MAIDENS SHOP WOMEN

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2022/04/09

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